人々の生活のケアやサポートを行う介護職。
介護の仕事に必要な心得は、まず守秘義務を守ることです。訪問介護サービスをはじめ、利用者のプライベートを詳細にわたり理解する仕事ですが、知り得た情報を周囲の人に漏らしてはいけません。利用者のことを話題に出すのは、研修の事例研究やオリエーションの時のみに限り、プライバシーの保護に努めましょう。
また、利用者と接するときには、相手に敬意を示すことが重要です。食事や入浴、排泄など、利用者の尊厳に関わる動作を介助することが多い仕事です。利用者の気持ちを大切にし、人としての尊厳がある日常生活を送れるようにサポートしましょう。また、認知症の見当識障害などがある場合でも、相手を否定せず尊重する姿勢を示すことが大切です。
さらに介護職は、利用者の安全や生命を担う存在でもあります。利用者の様子を常に観察し、いち早く異常に気づくとともに、リスクを未然に防ぐよう配慮しましょう。たとえば誤嚥を防ぐ、転倒に注意する、車いすの操作で安全に配慮するなどです。また、思わぬ怪我をさせないようアクセサリーの着用を控える、風邪などの感染症をうつさないように予防に心がけるなど、介護者自身のケアにも気を配る必要があります。
最後に、介護は介護者だけで行うのではなく、利用者の家族や医師、関係機関との協同で成り立っていることを自覚し、スムーズな連携や情報共有を心がけることが大切です。独断で判断せず、何かあったら関係者に相談するようにしましょう。